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診療案内

形成外科

形成外科とは

 形成外科は顔や体の表面の変形を、様々な手技を用いて修復する科です。
 けがや手術などによる変形、機能障害や、生まれつきの顔や手足などの形態異常を、手術によってできるだけきれいで使いやすい状態に治し、患者さんが社会に出たり、日常の生活を営んだりしやすくなることを目的としています。
 赤ちゃんからお年寄りまで、頭の先から足の先までが対象になります。
 きれいに治すことは、女性だけでなく男性にとっても大切なことです。

診療のご案内[PDF]
※当科診療のご案内は上記からご覧いただけます。

北九州市立八幡病院形成外科の特徴

 北九州市立八幡病院形成外科は、北九州市の形成外科としては最も早い昭和50年に開設されました。
 現在2名の形成外科専門医が担当しており、形成外科全般にわたる診療を行っています。
 口唇裂・口蓋裂・顎裂などの先天異常については、市立総合療育センターや矯正歯科医との協力体制があり、他県からも来院され、2013年は81件の口唇口蓋裂関連の手術を行っています。
 また当病院には救命救急センターがあるため、顔面骨骨折を含む顔面外傷や、切断指再接合などの手の外傷も多く、時間外も待機体制を取っております。
 手の外傷に関しては、手の働きと外見の両方を考えた治療を心がけています。
完全に切断された指は顕微鏡を使って血管や神経をつなぐ手術を行います。
 長崎大学形成外科や市内の矯正歯科との協力体制により咬合異常などに対する顎顔面外科診療も行っています。

世代別にみた主な疾患

小児

 小児救急センターとの連携により、顔や手のケガ、やけどといった小児の外傷が多いのが当科の特徴のひとつです。
 また、先天異常、なかでも口唇口蓋裂の治療に関しては、北九州市立総合療育センターとの連携によって、北九州市近郊のみならず、島根県、山口県、大分県からも来院されています。
 その他の先天異常としては、小耳症、折れ耳、カップ耳、耳瘻孔などの耳の疾患、先天性眼瞼下垂、睫毛内反症などの眼瞼の疾患、舌小帯短縮症、臍ヘルニア、多指(趾)症、合指(趾)症など、身体各所の様々な形態異常の治療に当たっています。
 小児に多い皮膚の腫瘍では、類皮嚢腫、石灰化上皮腫、色素性母斑、脂線母斑、各種の血管腫などがあります。

青壮年

 青壮年では、労災関係、交通外傷、スポーツ外傷が多く、顔面皮膚軟部組織損傷、頬骨、上下顎骨、鼻骨などの顔面骨骨折、手では開放骨折、腱・神経損傷、指切断などが対象となります。
 粉瘤、脂肪腫、ガングリオンなどの腫瘍も多く見られます。
 足では、巻き爪や爪が食い込んで炎症を起こす陥入爪に悩む方が増えてきますが、爪のケアや手術を行います。
 腋の汗が原因となる腋臭症(わきが)や多汗症(わき汗)もこの年代が多く、臭いが主な症状となる腋臭症は手術で、汗の量が問題となる多汗症は注射で治療を行っています。
 また、市内の開業の矯正歯科や長崎大学形成外科などと協力し、顎変形症の手術を行っています。
 口唇口蓋裂など、手術の技術進歩により、以前行われた手術による変形は、現在の技術で修正することによりかなり改善できる場合があります。

高齢者

 高齢者では、動脈硬化や糖尿病などによる血流低下が起こり、褥瘡や糖尿病性足病変などの治りにくい皮膚潰瘍が多くなります。糖尿病内科、循環器内科の協力も得ながら、持続陰圧療法や各種の創傷被覆剤、サイトカイン外用剤などによる治療や、皮膚移植、植皮術などの手術を行っています。
 老人性眼瞼下垂、老人性イボ(脂漏性角化症)など、加齢による変化によるものも多くなります。
 また、皮膚がん(基底細胞癌、扁平上皮癌)や前癌状態としての日光角化症など、加齢とともに増えてきますので、病変の切除を行い、切除した後もできるだけ変形が起こらないように再建を行います。
 爪の伸びが悪くなり、変形が起こりやすくなるため、巻き爪や爪が食い込んで炎症を起こす陥入爪が起こりやすく爪のケアや手術を行います。
口唇口蓋裂など、手術の技術進歩により、以前行われた手術による変形は、現在の技術で修正することによりかなり改善できる場合があります。
長年の経過により深いやけどの跡に皮膚がんが生じることがあります。やけどの跡に、コブや治りにくい傷ができるようになったら、受診してください。

最近の話題

ボトックス治療

 顔の片側がピクピクする片側顔面けいれんや、まぶたがひきつって開きにくくなる眼瞼けいれんには、ボトックス注射(保険適応)が有効な場合があります。
 また、新たに重症の原発性腋窩多汗症もボトックス治療が保険適応になりました。
 いずれも、約4ヶ月間効果が持続します。
 腋窩の発汗については、わき汗が多量に出る重度の腋窩多汗症に対してはこのボトックス治療を行い、臭いが問題となる腋臭症(わきが)に対しては手術を行ないます。

レーザー治療

 新たにQスイッチルビーレーザーが導入されました。
 茶色あるいは青色のアザの一種である太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着に対して、他にはない効果が得られ、これらは保険適応となっています。

形成外科を受診するには

  一般の外来診療は平日午前中(受付時間8:00~11:00)となっております。また、口唇口蓋裂を主とした先天性形態異常の専門外来(予約制)を木曜日の午前中に行っています。
 夜間待機を担当し、救命救急センターや小児救急センターに来院された顔面や手などの外傷や熱傷で専門的治療が必要な救急症例の対応を、毎日行っています。
  時間外の診療に関しましては、形成外科として対応する余裕がない場合がありますので、事前にお問い合わせください。

医師紹介

副院長・形成外科主任部長
田崎 幸博(たさき ゆきひろ)

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専門分野 口唇裂・口蓋裂・顎裂の手術を担当し、機能や深部構造を考慮した手術で、治療成績を上げています。外傷や腫瘍摘出後の顔面や手の骨・軟部組織の再建、マイクロサージャリーの技術を用いた外傷の再建や切断指の再接着術などの治療も行っています。
学会関係
  • 日本形成外科学会専門医
  • 皮膚腫瘍外科指導専門医
  • 日本熱傷学会専門医
  • 日本口蓋裂学会
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会
  • 日本手外科学会
  • 日本マイクロサージャリー学会
  • 日本褥瘡学会
コメント 長崎大学平成元年卒

形成外科部長
宗 雅(そう みやび)KNT_0065-L.jpg

専門分野  形成外科一般
学会関係
  • 日本形成外科学会専門医
コメント 熊本大学平成23年卒

形成外科副部長        
西野 優実(にしの ゆみ)

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専門分野  形成外科一般
学会関係
  • 準備中
コメント 準備中

形成外科副部長
浅部 浩明(あさべ こうめい)

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専門分野  形成外科一般
学会関係
  • 準備中
コメント 準備中

形成外科 診療実績

  2020年度 2021年度 2022年度
外来 外来患者延べ数 (名) 7,840 8,843 9,409
初診患者数 (名) 643 781 765
再診患者数 (名) 7,197 8,062 8,644
1日平均外来患者数 (名) 32.3 36.7 38.7
入院 新入院患者数 (名) 327 345 323
退院患者数 (名) 329 345 323
入院患者延べ数 (名) 3,331 3,096 3,193
1日平均在院患者数 (名) 9.1 8.5 8.7
平均在院日数 (日) 9.2 8.0 9.6
紹介 紹介率 (%) 88.2 83.4 86.9
逆紹介率 (%) 28.1 21.1 24.8
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