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病院案内

病院指標について

【入院患者の転倒・転落発生率】【入院患者の転倒・転落による損傷発生率】

指標の説明

入院中の患者の転倒やベッドからの転落が報告された件数です。入院中の転倒・転落の原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。転倒・転落による傷害発生の事例を分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなり、予防策を実施して転倒・転落発生リスクを低減していく取り組みが、転倒による傷害予防につながります

定義

【入院患者の転倒・転落発生率】
分子:入院中の患者に発生した転倒・転落件数
分母:入院患者延べ数(人日)

【入院患者の転倒・転落による損傷発生率】
分子:入院中の患者に発生した損傷レベル2以上の転倒・転落件数
   入院中の患者に発生した損傷レベル4以上の転倒・転落件数
分母:入院患者延べ数(人日)

【入院患者の転倒・転落発生率】
 ※当院のこの指標はインシデントレポートから算出したデータです。

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【入院患者の転倒・転落による損傷発生率】

損傷レベルの説明
レベル1(なし) :患者に損傷はなかった
レベル2(軽度) :包帯、氷、創傷洗浄、四肢の挙上、局所薬が必要となった、あざ・ 擦り傷を招いた
レベル3(中等度):縫合、ステリー・皮膚接着剤、副子が必要となった、または筋肉・関 節の挫傷を招いた
レベル4(重度) :手術、ギプス、牽引、骨折を招いた・必要となった、または神経損傷・身体内部の損傷のため診察が必要となった

損傷レベル4以上の転倒・転落は、0件

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コメント

【入院患者の転倒・転落発生率】
政令指定都市の中でも北九州市は高齢化が進んでいる地域で、入院されてくる患者さんも高齢者が多いのが特徴です。転倒転落発生率は、0.2%前後で推移しており、日本病院会QIプロジェクト参加医療機関の平均値2.83%(2023年度)に比べ低いことが分かります。当院では入院時に、全例転倒転落アセスメントスコアシートでスクリーニングを行い、危険度Ⅱ以上については、看護計画を立案し防止対策の立案やカンファレンスを行っています。転倒転落件数は月ごとにまとめ、医療安全ワーキング委員会で、多職種を交えて情報共有を行い検討しています。スタッフ一同が協力して取り組んでいます。

【入院患者の転倒・転落による損傷発生率】
日本病院会QIプロジェクト参加医療機関の平均値0.86%(2023年度)と比較すると、当院は0.05%と損害発生率が低いことがわかります。また損症レベル4以上の発生は0件でした。
これからも患者さんの安全を第一に考えた取り組みを続け、安心して入院していただける環境づくりに務めてまいりたいと思います。

【紹介率】【紹介割合】

指標の説明

紹介割合(率)とは、初診患者に対し、他の医療機関から紹介されて来院した患者と救急患者における割合です。
紹介割合の数値は、地域の医療機関との連携の度合い を示す指標です。

定義

【紹介率】
分子:紹介患者数
分母:初診患者数-(時間外患者数+救急車来院患者数+健康診断患者数

【紹介割合】
分子:紹介患者数(初診患者)+救急搬送患者数(初診患者)
分母:初診患者数(救急搬送者、休日又は夜間受診除く)

【紹介率】

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【紹介割合】

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コメント

紹介率は、地域医療支援病院としての医療機関の支援及び救急医療の確保という要素を踏まえた指標であり、急性期病院はより高い数値を目指すことが求められています。八幡病院では2023年度以降は紹介率は85%以上の高い水準を維持しており、医療機関の先生方からのご紹介は原則、お断りする事こと無く高度な医療提供を実施しています。

【逆紹介率】【逆紹介割合】

指標の説明

逆紹介割合(率)とは、初診患者と再診患者に対し、他の医療機関へ紹介した患者の割合です。高度な医療を提供 する医療機関にだけ患者が集中することを避け、症状が軽い場合は「かかりつけ医」を受診し、そこで必要性があ ると判断された場合に高い機能を持つ病院を紹介受診する、そして治療を終え症状が落ち着いたら、「かかりつけ 医」へ紹介し、治療を継続または経過を観察する、これを地域全体として行うことで、地域の医療連携を強化し、切 れ間のない医療の提供を行います。
紹介割合・逆紹介割合の数値は、地域の医療機関との連携の度合いを示す指標です。

定義

【逆紹介率】
分子:診療情報提供書件数
分母:初診患者数-(時間外患者数+救急車来院患者数+健康診断患者数)

【逆紹介割合】
分子:逆紹介患者数
分母:初診+再診患者数
単位‰:パーミル(×1000)

【逆紹介率】
 逆紹介患者数とは紹介状により他の病院又は診療所に紹介した患者数

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【逆紹介割合】
 ※2022年診療報酬改定より初診料及び外来診療料における紹介・逆紹介割合に基づく減算規定に準拠

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コメント

【逆紹介率】
逆紹介率は、地域医療支援病院としての医療機関の支援及び救急医療の確保という要素を踏まえた指標であり、急性期病院はより高い数値を目指すことが求められています。八幡病院では、2023年度は100%を超えたものの、2024年度は98.0%と減少しました。
ただ、この数値は全国的にも高水準ではあります。地域の基幹病院として、病病・病診連携を意識した病院運営を実施しています。

【逆紹介割合】
紹介重点医療機関の指標になる逆紹介割合(‰)は病院機能を明確にし、地域医療の効率化に貢献することが期待される指標になります。2023年度と2024年度を比較すると、初診患者は増加・再診患者は減少しています。このことから、地域からの初診患者を多く受入れ、再診患者は地域の医療機関で診てもらうことで、八幡病院が急性期医療を提供出来ていると評価が出来ます。

救急車応需率

指標の説明

救急医療の機能を測る指標であり、救急車受け入れ要請のうち、何台受け入れができたのかを表しています。

定義

分子:救急車来院件数
分母:救急車受入要請人数

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コメント

応需率は24年は平均68%と前回23年75.1%と比較して低下しております。詳細を分析すると8月、1月、2月が50%台と著明に低下しております。これは、COVIDおよびインフルエンザ流行期と一致しており、政令指定都市の中でも最も高齢化の進んでいる北九州市においては、施設患者の大流行による感染症の爆発的な増加に対して、限られた救急病院へ殺到した結果と推測しています。今後の対策として、こうした感染症の流行期に、嘱託医、訪問診療医とも連携した救急体制の構築を地域ぐるみで救命センターと医師会とが協議しております。25年度は応需率は75%以上とかなり改善してきております。

職員におけるインフルエンザワクチン予防接種率

指標の説明

医療機関を受診する患者は、免疫力が低下していることが多く、病院職員からの感染を防止する必要がありま す。接種率が高い場合には、院内感染防止対策に積極的に取り組んでいると評価できます。

定義

分子:インフルエンザワクチンを予防接種した職員数
分母:職員数

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コメント

医療機関を受診する患者さんは免疫力が低下していることが多く、病院職員からの感染を防止する必要があります。また、流行時における人員確保の意味もあり、患者さんの安全に大きく関わります。接種率が高い場合には、院内感染防止対策に積極的に取り組んでいると評価できます。当院では、ワクチン接種に関する教育や広報、ワクチン接種を福利厚生とするなどして職員の接種率の向上に努めています。
(当院の指標は、休職者数を含んでいるため割合が低くなっております。)

【退院後4週間以内の予定外・緊急再入院率】

指標の説明

患者の中には、退院後に予定外の再入院をすることがあります。その要因は一概には言えませんが、例えば入院時の治療が不十分であった、早期退院を強いた、予想外に症状の悪化が進んだ、前回の入院とは関連のない 傷病・事故などが考えられます。

定義

分子:退院後4週間(28日)以内に緊急(予定外)で再入院となった患者数
分母:退院患者数

※DPC退院患者データより算出

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コメント

2024年度の当院における退院後4週間以内の予定外・緊急再入院率は3.91%でした。2023年度と比較するとやや改善を認めています。
同規模の救急医療機関と比較すると若干高めで推移していますが、当院外科の特徴としては胆道系疾患の患者さんが比較的多く、急性胆管炎や閉塞性黄疸、肝機能異常当によるやむを得ない再入院が一因と考えています。更なる改善のために退院前後の支援態勢の強化や地域支援・在宅支援の強化としてかかりつけ医への情報共有や地域包括ケアとの連携に取り組んでいます。

【退院後7日以内の予定外・緊急再入院率】

指標の説明

患者の中には、退院後に予定外の再入院をすることがあります。その要因は一概には言えませんが、例えば入 院時の治療が不十分であった、早期退院を強いた、予想外に症状の悪化が進んだ、前回の入院とは関連のない 傷病・事故などが考えられます。

定義

分子:前回退院から7日以内に緊急(予定外)で再入院した患者数
分母:退院患者数

7日以内9.png

コメント

2024年度の当院における退院後7日以内の予定外・緊急再入院率は0.83%でした。2023年度と比較して横ばいであり、全国的にみても標準的な水準と考えています。
更なる改善点として、退院判断の妥当性確認や退院直後のフォローアップの強化、退院時カンファレンスでの地域連携確認の徹底等に取り組み、不安のない状態で退院していただけるよう良質な医療提供を心がけていきます。

【脳梗塞患者への早期リハビリ開始率】

指標の説明

脳卒中患者では早期にリハビリテーションを開始することで、機能予後をよくし、再発リスクの増加もみられず、 ADL の退院時到達レベルを犠牲にせずに入院期間が短縮されることが分かっています。わが国の脳卒中治療ガ イドライン 2015 では、「不動・廃用症候群を予防し、早期の日常生活動作(ADL)向上と社会復帰を図るために、 十分なリスク管理のもとにできるだけ発症後早期から積極的なリハビリテーションを行うことが強く勧められてい る(グレード A)」と書かれています。したがって、適応のある患者には早期からリハビリテーションが開始されてい ることが望まれます。

定義

分子:分母のうち、入院後3日以内に「脳血管疾患等リハビリテーション料」が算定された患者数
分母:18歳以上で発症から3日以内の脳梗塞の診断で入院した患者数

※DPC退院患者データより算出
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コメント

脳梗塞患者への早期リハビリ開始率において、当院が日本病院会QIプロジェクト参加医療機関の平均値(2022年:78.5%、2023年:81.9%)より高いのは、ICU・HCUに早期離床リハチームが設置されている事、脳外科病棟に専従スタッフが配置されている事が考えられます。
チーム内のカンファレンス等で新規入院患者について情報共有を行い、リハビリの必要な患者には医師からの依頼が早期に行われています。

【脳卒中患者に対する地域連携パス使用率】【大腿骨頸部骨折患者に対する地域連携パス使用率】

指標の説明

脳卒中や大腿骨頸部骨折の治療は、急性期の治療後も継続的な医学的管理とリハビリテーションが重要で す。
これらの患者に対する地域連携パスの使用等、地域連携に関連した実施率を見ることは、地域医療に関する医療体制を評価することにつながります。

地域連携パスとは、質の高い医療を効率的、かつ安全、適切に提供するために計画書を作成し、治療を受ける全ての医療機関で情報共有して用いるものです。

定義

【脳卒中患者に対する地域連携パス使用率】
分子:地域連携パスを使用した患者数
分母:脳卒中で入院した患者数

【大腿骨頸部骨折患者に対する地域連携パス使用率】
分子:地域連携パスを使用した患者数
分母:大腿骨頸部骨折で入院し、大腿骨頸部の手術を受けた患者数

【脳卒中患者に対する地域連携パス使用率】

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【大腿骨頸部骨折患者に対する地域連携パス使用率】

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コメント

【脳卒中患者に対する地域連携パス使用率】
脳卒中連携パスの利用率は、2023年度から2024年度にかけて、4.2%減少しました。
例年、自宅退院される患者が多く、対象患者と利用数に大きく差が出ています。自宅退院患者が多いことにより地域連携パスの利用率が減少しました。

【大腿骨頸部骨折患者に対する地域連携パス使用率】
大腿骨頸部骨折連携パスの利用率は、2023年度から2024年度にかけて、4.6%減少しました。
地域連携パスの利用数はほぼ増減は無いですが、大腿骨頸部骨折で手術を受けた患者数が増加したことにより地域連携パスの利用率が減少しました。

【大腿骨転子部骨折の早期手術割合】 【大腿骨頸部骨折の早期手術割合】

指標の説明

大腿骨頸部骨折や大腿骨転子部骨折は、ガイドラインではできる限り早期の手術を推奨されています(Grade B 大腿骨頸部/転子部骨折診療ガイドライン 改訂第 2 版)
本指標では、各手術について、入院 2 日以内に手術を受けた症例数として計測を行い、整形手術に関する医療提供体制を評価する 指標になると考えています。

定義

【大腿骨転子部骨折の早期手術割合】
分子:分母のうち、入院 2 日以内に手術を受けた症例数
分母:大腿骨転子部骨折で入院し、大腿骨折の手術を受けた症例

【大腿骨頸部骨折の早期手術割合】
分⼦:分⺟のうち、⼊院 2 日以内に手術を受けた症例数
分⺟:大腿骨頸部骨折で⼊院し、大腿骨折の手術を受けた症例

【大腿骨転子部骨折の早期手術割合】
※DPC退院患者データより算出

大腿骨転子部骨折.png

【大腿骨頸部骨折の早期手術割合】
※DPC退院患者データより算出

大腿骨頸部.png

コメント

【大腿骨転子部骨折の早期手術割合】
大腿骨転子部骨折の早期手術割合は、2024年度は51.0%であり2023年度52.5%の水準を維持できおります。これは日本病院会QIプロジェクト参加医療機関の平均値44.3%( 2023年度)を上回っており、また早期手術を受けた患者数は増加しています。休日に入院された場合や内科的な合併症がある場合以外は、原則48時間以内に手術を行う方針で、麻酔科とも連携して取り組んでいます。

【大腿骨頸部骨折の早期手術割合】
大腿骨頸部部骨折の早期手術割合は、2024年度は62.9%であり2023年度41.2%を上回る結果でありました。これは日本病院会QIプロジェクト参加医療機関の平均値33.2%(2023年度)を大きく上回っており、また早期手術を受けた患者数も倍増しています。休日に入院された場合や内科的な合併症がある場合以外は、原則48時間以内に手術を行う方針で、麻酔科とも連携して取り組んでいます。

【薬剤管理指導実施割合】

指標の説明

薬剤師の薬学的管理指導は、医療改善につながります。また、服薬指導により薬物療法に対する安全性や有用 性を患者が認識すれば、アドヒアランスの向上(患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定にそって治 療を受けること)に繋がると期待されています。

定義

分子:分母のうち、薬剤管理指導を受けた症例数
分母:退院患者数

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コメント

 薬剤管理指導は、処方された薬剤(内服薬、外用薬、注射薬)について、薬剤師が個々の患者さんの薬物療法の内容や相互作用等も含め専門的に検討し、医師へ処方提案や、看護師他医療スタッフに薬剤施行時のモニター事項などを共有し、患者さんに対し薬物療法について情報提供を行うことです。担当医師のみならず、薬剤師が薬物療法に関わることにより、副作用をより減少させ、安心安全で効果的な治療が行われます。2023年度より病棟滞在時間を増やすため、看護部や管理課と協力し、病棟に薬剤師占有スペースや電子カルテ薬剤師優先端末の設置を行いました。また病棟でのカンファレンスに積極的に参加する方針としています。薬剤管理指導割合は2023年(77.3%)から2024年(79.0%)に上昇しています。今後更に割合を上昇する為には薬剤師がすべての患者さんに関わることがポイントとなります。ICUやHCUのクリティカルケアユニットに薬剤師専従配置が出来ていないため、経営状況等も考慮しつつ、薬剤師専従配置を目標としたいと考えています。

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