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診療案内

麻酔科

安全に手術を受けていただき、快適な術後を過ごしていただきます。
日々の痛みからの解放を目指します。

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 麻酔科学は、歴史的には手術に関連した痛みからの解放に始まりましたが、現在では科学の進歩によってもたらされた新しい薬物や技術を駆使し、医療の向上に絶えず寄与する医学の専門分野の一つと位置付けられています。そのため麻酔科の活動範囲は、手術室での麻酔にとどまらず、放射線撮影室などでの検査・小手術・血管内治療時の麻酔、集中治療部での重症患者治療、術後痛や慢性痛、およびがんの痛みの治療(ペインクリニック)、院内外の救急・災害医療と多岐に及んでいます。

手術・検査時の麻酔、集中治療

 医療センター中央手術部では、毎年、高度な技術を駆使した3,600例余りの外科系各科の手術がエネルギッシュに行われています。麻酔科医は、麻酔の開始より、手術が終了し患者さんが目覚めるまでの安全管理に第一の責任を負っています。最新の知識のもと、適切な麻酔方法、薬剤を選択し、絶え間ない注視、多くのモニターを駆使して、すべての患者を安全に、集中治療室あるいは一般病室に送り届けています。当センターの麻酔の特徴として、硬膜外麻酔、脊椎麻酔、超音波を使った末梢神経ブロックなどの局所麻酔法を全身麻酔に積極的に併用しています。局所麻酔を併用することにより、手術が終わって目が覚めた後も、痛みが少なく快適に過ごすことができます。痛みが強くなった時に、必要な鎮痛薬を素早く使用できるよう、PCA: patient controlled analgesia装置も取り入れ、手術中だけでなく、術後も痛みなく快適に過ごせるよう努めています。
 また、内視鏡、小児のMRI・CT、小手術を伴う血管造影検査、血管内治療など、施行時に患者の苦痛・不快感を伴う処置が手術室外で多く行われます。麻酔科では手術室外においても適切な管理を行い、十分な鎮痛・鎮静とともに、医療事故のリスク軽減を図っています。
 集中治療部には、HCU (High care unit) 6床と救急・集中治療ベッド14床があります。術後患者の多くが一旦ここに収容されますが、脳血管・循環器・呼吸器・血液疾患の重症患者の入室も増加しています。麻酔科も救急医療センター・集中治療室勤務で経験を積んだ医師を中心に、集中治療部運営に協力しています。

 

ペインクリニック

 毎日外来診療を行っており、必要に応じた入院ベッドも用意しています。新患数は年間380名近く、再来は延べ8,000人余りです。帯状疱疹痛・疱疹後神経痛(PHN)、三叉神経痛、頚肩腕痛、腰下肢痛、頭痛、がん性疼痛などの疼痛疾患に加え、末梢性顔面神経麻痺、顔面けいれん、突発性難聴、四肢血行障害、複合性局所疼痛症候群(CRPS)などを主に治療しています。帯状疱疹に対しては、重症例では入院の上、神経ブロックを行っていますが、これにより急性痛の早期消失と疱疹後神経痛の発症予防を確実にしています。もちろん、疱疹後神経痛となって来院された患者さんでも、神経ブロックだけでなく、種々の鎮痛補助薬の内服や点滴などで日常生活に支障をきたさない痛みの程度となるよう治療しています。
  難治性がん性疼痛に対する神経ブロックは、持続硬膜外鎮痛、クモ膜下鎮痛、内臓神経ブロック、上下神経叢ブロック、不対神経節ブロック、サドルブロックなどが可能です。
 当センターは地域がん拠点病院であることから、がんの患者さんが入院患者の70%と多いことが特徴です。がんそのものによる痛みのみならず、がん手術後の痛み、抗がん剤や放射線治療に伴う痛みの治療も行っています。また、難治性がん性疼痛に対するブロック治療も行っています。

災害医療

 災害拠点病院でもある当院では、麻酔科医が中心となってDMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)を編成し救急災害に備えています。2016年の熊本地震では、震度7の本震で激しく揺れた益城町で医療活動を行いました。今後30年以内に60~70%の確立で発生するといわれる、南海トラフ巨大地震にも備え、これからもさらなる活動を重ねていきます。

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