トップ
機構概要
情報公開
入札・契約情報
採用情報
治験・臨床研究

臨床研究推進センター - 臨床研究推進センター長挨拶

臨床研究推進センター長の挨拶

 21世紀になり、医学は大きな進歩を遂げました。

 手術はより安全に、より有効になりました。内視鏡手術に加えて、「ダヴィンチ」や「火の鳥」などの最新鋭のロボット手術の普及で、手術の痛みが減ったうえに治療成績も向上しています。

 放射線治療の進歩も素晴らしいものがあります。研究の進歩により、より安全でより有効な治療法が普及しています。また、「強度変調放射線治療」や「サイバーナイフ」、「炭素線」などの新しい放射線療法では、病巣部をメスで切り取るかのようにピンポイントで治療することが可能になりました。

 さらには、ゲノム医学や免疫学研究の成果が、革新的なくすりの開発に繋がってきました。C型肝炎はくすりで治る時代になりました。がんは、遺伝子の異常によって生じる病気であるとわかったことで、異常をきたした遺伝子を狙った「分子標的治療」が登場しましたし、がんの免疫の仕組みが解明されてきたことで、がん免疫療法が発展しています。これらのくすりによる治療は、より安全で、しかも驚くような治療効果を上げています。

 革新的な医療機器や、画期的な新規医薬はどうやって登場したのでしょうか?

 基礎研究の成果を、細胞での研究、動物での研究を経て、最終的に人での研究「臨床研究」を行い、国の機関から人に対して有効かつ安全と保証されて初めて医療の現場に届きます。臨床研究においてもっとも重要な要素は、科学的であることと、安全であること、倫理的であることです。これらの要素を兼ね備えてこそ初めて安全安心で信頼に足りる新規医療が開発できます。そのため、医療の現場に届くまでに巨額の開発経費と、平均して15年もの年月がかかるといわれています。

 新しい治療を実現すること、つまり「臨床研究」を推進し明日の医療を創生することを目的に、当機構には「臨床研究推進センター」が設置されています。北九州市立病院機構は、高度ながん医療・感染症・周産期医療の拠点医療機関である北九州市立医療センターと、救急医療・小児医療・災害医療の拠点医療機関である市立八幡病院の2医療機関がそれぞれの特性を活かした医療を提供しています。両病院が有する豊富な臨床経験、優秀な人材、高度な設備を駆使して、臨床研究を推進したいと考えています。

 北九州市民の皆様や医療関連企業の皆様と手を取り合って、一刻も早く「明日の医療」が「今日の医療」として実現することを目指して行きたいと考えています。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 20251
北九州市立病院機構
臨床研究推進センター長 中西洋一

DSC_2071 - コピー3.jpg

ページの上部へもどる